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香港自由化・民主化デモ問題から、アメリカの対中戦略

 たかが香港区議会選挙での民主派の勝利と思うなかれ。習近平政権には、かなりの衝撃を与えたのではないか?

 これまで習近平政権は、独裁体制の監視社会で、国内の情報管理や規律を徹底してきたが、人民に不満があっても、誰も意見が言えなくなる硬直した状況にあった。

 しかしこのことが独裁体制の弱点でもある。

 今回の香港の自由化・民主化デモ問題を見ても、習近平政権は、他の意見を聞いて修正すべきことは修正していかないと、国内の矛盾と不満を抱えたまま、国際社会においても厳しい立場に置かれることになるだろう。1125-1[1]

 そんな中で、11月14日に、アメリカ議会の超党派12人で構成される諮問機関「米中経済安全保障調査委員会」が、2019年次報告書を発表した。

 この報告書は、これまでアメリカ政府の対中政策に、かなりの影響与えてきた政策提言である。

 報告書は、中国の「一帯一路」経済圏構想、南シナ海での軍事基地化、ハイテク分野で特化した政策、北朝鮮情勢への関与、香港と台湾問題などに言及し、中国当局によるアメリカ国家の安全保障への脅威に強い懸念を示した。

 内容は主に4つの項目からなる。

香港と台湾の自由と民主主義、人権を守る。

香港は、世界金融センターとして、アメリカの国益にとって重要な役割を果たしてきたが、中国が各分野において影響力を強めているために、香港は、その機能を失いつつある。

そのためにアメリカは最大限の支援をする。

アメリカの競争力の優位性を守る。

中国の国家資本主義が、アメリカ経済と安全保障に非常なリスクをもたらしている。

中国は、AI、新素材、新エネルギーの分野において技術革新を図り、それを軍事転用して、アメリカを抜こうとしている。

AIでは、バイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイなどの大手企業が、ナショナルチームを編成して、AI技術を開発して、軍事転用しようとしていることへの対応。

新素材では、航空宇宙産業や軍事産業に用いることへの警戒。

新エネルギーでは、エネルギーを保存する技術とエネルギーを生み出す技術の開発競争に打ち勝つ。例えばリチウムイオン電池など。

アメリカ市場に進出している中国企業への監視の強化

これらの中国企業へ、さらなる情報開示を求める。もし応じなければアメリカの市場から排除する。いわゆる金融分野で鉄のカーテンを敷く。

中国の「宇宙一帯一路」の野望を封じ込める。

 将来、中国が宇宙産業において覇権を握ることを阻止する。

 トランプ政権は、最後のフロンティアは、宇宙資源にあるとして、再び月への有人飛行と火星に行く国家目標を立てている。

 これらの対中政策の根底には、「安全保障と経済は一体である」と言うアメリカの思想と戦略がある。

 「米中経済安全保障調査委員会」の政策提言は、アメリカは、中国に覇権を絶対に譲らないという意志の表れである。完

 

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