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昨今に見る安倍首相の対中外交傾斜に対する国民の疑問

 昨年の10月25日に、安倍首相が、「日中平和友好条約締結40周年」で訪中し、手土産に3兆3000億円の「日中通貨スワップ協定」と「一帯一路」に経済協力する約束を交わした。W020181027558379497772[1]

「日中通貨スワップ協定」とは、日中の中央銀行が円と元を緊急時に融通し合う仕組みである。その前提は、円と元の貨幣価値が等価値交換であることだ。

しかし人民元は、下がり続けていて、今や7ドルを切ろうと暴落するリスクを伴っているのである。

日本政府は「中国に滞在している2万余社の日本企業を保護する目的である」と説明しているが、日本が中国と「通貨スワップ協定」を結ぶということは、取りも直さずトランプ政権の対中貿易制裁の効果を弱めることでもある。

せっかく3兆6500億円のODAを終了することを中国側に通知したが、また同額の3兆4000億円の「通貨スワップ協定」を結ぶのには納得がいかない。

さらに自民党の二階幹事長や公明党の提言で、経団連などが推し進める「一帯一路」への経済協力をしようとしていることには断固反対である。

なぜならば「一帯一路」が、中国の軍事覇権と結びついて、日本並びに世界の脅威となっているからである。

それなのに「日中の企業が、協力して第3国のインフラ投資のプロジェクトを立ち上げる」と言う。

これは日本の信用度を当てにしたもので、「日本が金と技術を出せば、中国に警戒感を持っている国も受け入れるだろう」という中国側の思惑からである。

しかし日本が「一帯一路」への経済協力をすれば、世界の流れに逆行することであり、トランプ政権から不信感を招き、国際社会からも失望されることだろう。

米中貿易戦争のあおりを受けて、上海株式市場は、昨年来から30パーセントも下落して、とうとう2500ポイントを割り込んだ。これで中国株式市場は、約3兆ドル規模の価値を失ったことになる。

このように株安、人民元安が続いて、中国経済は非常に悪化している。

じつは中国のGDPは、6パーセント維持どころか、某経済試算によると、1・6パーセントで、すでに経済成長率が止まり、チャイナ・バブルの崩壊が近いと言われている。

だからこそ、これまで反日政策を続けてきた中国が、手のひらを返したように日本に頼ってきたのだ。

日中の関係改善は良いことであるが、米中が「新冷戦」と呼ばれる覇権戦争の時代に突入したことで、日本は、あくまでも軍事同盟国であるアメリカと外交と経済において歩調を合わせるべきである。

トランプ政権が指摘するように、習近平政権の貿易は、決して自由で、開かれた国際秩序を守ってはいない。

これまで中国は、経済力や軍事力を振りかざして、国際ルールに違反して、力による都合のよい秩序を創りあげてきたのだ。

それが「一帯一路」による債権の罠であり、香港デモ問題であり、南シナ海の軍事基地化なのである。

とりわけ習近平主席の香港情勢に対する「暴力を止め、動乱を制し、秩序を回復することが、当面の最も切迫した課題だ」とする認識は問題だ。

これらの中国の強国路線の流れからするならば、安倍総理と習近平主席が確認したという「競争から協調へ」「脅威ではなくパートナー」「自由で公正な貿易体制の発展」の3原則は、何か虚しい響きがするのである。

この日中首脳会談の間でも、中国海警局の船が尖閣諸島周辺領海の侵犯を平然と繰り返しているのである。これは平和条約を結んでいる国のやることではない。

かつて89年6月の天安門事件後に、宮沢政権が天皇訪中を決定して、ODA凍結を解除して経済援助したことが、欧米諸国の対中政策を緩めて、現在の中国の覇権を台頭させることに、つながったことを忘れてはならない。

「2度の対中外交の失敗は許されない」のであるが、安倍首相は、また同じ朝貢外交を繰り返してしまったようだ。

しかも来年の4月には、習近平主席を、国賓待遇として訪日させるというのだ。

手のひら返しの習近平主席に騙されて「通貨スワップ協定」と「一帯一路」に協力した安倍首相には、ガッカリさせられてしまった。

「なぜ今、アメリカに貿易戦争で追い詰められている中国に、手をし伸べなければならないのか?」と言う矛盾外交の疑問は残るのである。完

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