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現代の「点と線」6年目を迎える未解決の「王将社長殺人事件」ミステリー④

前出の上杉佐一郎氏の異母弟が、X氏こと上杉昌也氏である。昌也氏は、84年2月に京都市で、電話の設置と保全をする「京都通信機建設工業」を設立している。

京都という土地柄、飲食店を展開するには、じつは暴力団とのトラブルがつきもので、昌也氏は、表向きの看板とは別に、「王将」の出店の許認可やトラブルの解決処理を任されていたのであった。

前述した大阪にあった王将戎橋店の失火による死亡事故の処理などはその例である。

その王将の創業者加藤朝雄氏が、93年6月に大腸ガンで亡くなっている。享年70歳であった。葬儀は臨済宗大本山天龍寺で盛大に執り行われた。

 そこで友人代表として弔辞を読んだのが、上杉昌也氏というから、この頃は王将に相当食い込んでいたことが伺えるのである。

 今回の「大東王将社長殺人事件」は、「創業者・加藤朝雄社長の呪いである」と言ってしまえば、その通りであろう。

 加藤朝雄社長のブラックな人脈がアダとなって、後に「王将」が本来の飲食店経営から外れて、バブル崩壊後も昌也氏との不透明な抜けきれない不動産事件に巻き込まれていったのであった。

 バブル時代に、京都で地上げビジネスで成功した昌也氏は、福岡市の中央区赤坂にビルを取得した。

 87年5月には、兄・上杉佐一郎氏が、小郡市出身ということもあって、その隣の甘木市(現・朝倉市)に「福岡センチュリーゴルフクラブ」をオープンさせた。

 北九州のゴルフ場とは、この「福岡センチュリーゴルフクラブ」のことである。女子プロツァーのゴルフ会場になるなど、その当時は、それなりに有名であった。

 しかし不動産バブルがはじけて、会員預託金返済に行き詰まって、たちまち資金難に陥ってしまった。

 その上95年に、住専問題が起きて、昌也氏の「福岡センチュリーゴルフクラブ」も、住専の総合住金から132億円の融資を受けていたので、中坊公平弁護士率いる住宅金融債権管理機構から債権回収のターゲットとなり、50億円の返済を要求された。

 その返済に困った「福岡センチュリーゴルフクラブ」の、オーナー昌也氏に頼まれて資金を貸付けたのが、前述した王将創業者の長男、3代目王将加藤潔社長と次男の欣吾専務である。

 2000年8月、競売を申し立てられた昌也氏の所有する中央区赤坂の9階建てのオフィスビルを、王将の関連会社「キングランド」が、12億3700万円で購入した。

 「キングランド」は、王将から直接、昌也氏に多額の金を出すとまずいので、つくられたトンネル会社であった。

 2002年3月に、このオフィスビルを昌也氏関係の別の会社に5億2000万円で売却している。差し引き7億1700万円の大損失であった。

 結局「福岡センチュリーゴルフクラブ」は、2011年6月、福岡地裁に民事再生法の適用を申請して、428億円の大型負債を負って倒産してしまったのである。

 また親会社であった「京都通信機建設工業」の経営も悪化して2006年には解散した。

 前述した「第3者委員会報告書」によると、これらの不動産取引を主導していたのは、加藤朝雄社長の次男で、2002年まで経理担当専務を務めていた欣吾氏であった。

 欣吾氏は、大東元社長のような現場からの叩き上げの人間ではなく、「なぜ不適切な不動産取引や貸付行為を続けなければならなかったのではないか?」と疑問に思えるほど昌也氏との取引を続けていたのである。 

 その「第3者委報告書」では「創業者の長男と次男が代表権を持った期間に取引が行われていた。創業家の独断専行を戒める体制がなく、取締役会は機能不全だった」と、当時の杜撰な経営体制を厳しく批判している。

 もちろん現在は、王将の創業家と現王将経営陣とは対立状態にある。

 在京の某不動産屋の情報によると「王将社長殺人事件」が起こる一年前の2012年暮れ頃から「『福岡センチュリーゴルフクラブ』を関連のホテルと合わせて30億円で買ってくれないか?」という話が持ち込まれていたという。

 「なにやら上杉昌也さんが、後ろ盾となってきた九州のヤクザに追い込みをかけられて、相当焦っているとの話でしたわ」と言うことだった。

 大東社長は、この不動産取引を拒否したようであるが、一年後に「王将社長射殺事件」が起きたのである。

さらにその一年後に京都府警が、殺害現場に落ちていたタバコの吸い殻の唾液から、「北九州の暴力団員のDNAが検出された」と発表した。

北九州の暴力団員とは、反山口組系の「工藤会」のことである。昌也氏が、後ろ盾としてきたヤクザとは、この「工藤会」である。市民にも攻撃対象とする狂暴なヤクザ組織としても知られている。

「昌也氏が『工藤会』とトラブルを起こして、それが『王将社長射殺事件』にまで波及したのではないか?」と巷では言われているのである。

 「なぜ京都に本拠を置く王将の社長を射殺したのが、北九州の暴力団員だったのか?」という謎は、創業者の加藤朝雄社長と郷友の上杉佐一郎元「部落解放同盟」中央執行委員長のルーツが、同じ北九州であったからである。

 すなわち「王将社長殺人事件」は、京都と北九州を結ぶ点と線の迷宮入り事件であったのだ。

 「王将社長事件」には、このような複雑な背景が絡んでいて「事実は、松本清張の社会推理小説よりも奇なり」の、かなり根深い事件なのである。 松本清張[1]

しかし現在の王将経営陣としては、反社会勢力と裏でつながっていたということは、王将のイメージを損なうので、絶対に認めたくないことであろう。

それが、この「王将社長殺人事件」を長引かせている要因でもあろう。

 さて京都と北九州という2つの点が線でつながったことで、「王将社長殺人事件」の捜査は、難航して迷宮入りかと見られたが、事件解決は新たな展開を見せている。

 2016年1月20日の新聞各社の夕刊で「福岡地検が20日、ゴルフ場運営会社福岡センチュリーゴルフクラブ(福岡市中央区)の元社長の福岡県朝倉市にある関係先を電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で家宅捜査」と、一斉に報じられた。

 アライアンスという会社が、福岡センチュリーゴルフクラブを買収したが、15年4月に昌也氏サイドが2万株を発行して経営権を奪取した。この手続きが虚偽の株主総会議事録によるものだとして、アライアンスが訴えて、福岡地検が受理し、家宅捜査が実施されたのである。

どうやら検察が、福岡センチュリーゴルフクラブを突破口にして、「王将社長殺人事件」の解明に乗り出したようである。

 福岡県警も「『工藤会壊滅』を視野に入れて動いているので、それで『王将社長殺人事件ミステリー』の解決が長引いているのではなかろうか?」 

 「はたして『王将社長殺人事件ミステリー』は、本当に解決することができるであろうか?」

筆者は、けして迷宮入りではないような気がするが…、難易度の高い歴史ミステリーよりは謎解きは容易なはずである。

 京都府警による「王将社長射殺事件」の詰め将棋は、これからであろうが、これだけの人数の警察官を動員しても解決できないのであるならば、韓国や中国を含む、少し発想を変えたところに犯人は潜んでいるのかもしれない。

 やはり日本中の耳目を集めた殺人事件である。それをすっきりさせるためにも国民は、テレビ・ドラマ「おみやさん」ばりの迷宮入り事件の解明を期待しているのである。完       

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