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サウジアラビアの石油施設が、何者かに攻撃されたことによって、原油価格が急上昇

 ただでさえ緊張が続く中東で、9月14日、早朝に、サウジアラビア東部のアブカイクとクライスにある、国営石油会社サウジアラムコの石油施設が、何者かによって攻撃されて炎上した。

 とくにアブカイクの石油施設は、世界最大規模の石油処理施設で、サウジアラビアの原油のほとんどは、ここで処理されるという。

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 早速イエメンの、親イラン武装組織フーシ派が、「ドローン10基で、攻撃した」と、犯行声明を出した。

 すぐさまポンぺオ国務長官が、ツイッターで「サウジアラビアに対する100件近くの攻撃の背後にいるのは、イランだ。今回イランは、世界のエネルギー供給に対する前例のない攻撃を仕掛けた。イエメンからの攻撃だったという証拠はない。アメリカは、すべての国が、イランの攻撃を非難するように求め、同盟国などと協力して、イランに攻撃の責任を問う」と、発信した。

 サウジアラビア政府は、火災は、すでに鎮火したとしているが、エネルギー相は、「サウジの石油生産の一部が停止した。停止分は、日量、約570万バーレルで、サウジの日量の半分に当たる」と発表した。570万バーレルは、世界の日量の5%に相当する。

 「アブカイク石油施設の生産が、50パーセントを回復するまで、数週間ないし、数カ月かかる見通しだ」と、事情に詳しい関係者が明らかにした。

 このアブカイク石油施設の操業停止は、石油市場にとって、史上最悪の打撃となった。

 これを受けてニューヨークの原油市場の価格が、一時15%ほど急上昇し、1バーレル65ドルとなった。これは4カ月ぶりの高値である。

 9月15日、トランプ大統領は、「我々は、犯人を知っていると確信するべき理由がある。我々は、臨戦態勢を取っている。攻撃が、誰の仕業によるものか?サウジのサルマン皇太子との電話会談で、検証結果を踏まえて対応を決める」と、ツイッターした。

 トランプ大統領は、石油施設への攻撃を強く非難するとともに、サウジアラビアの自衛のための措置にアメリカが支援を申し出た。

 またドローン攻撃で、サウジアラビアの原油生産が、半減したことを受けて、トランプ大統領は、ツイッターで、「原油価格に影響を与えるサウジアラビアへの攻撃を踏まえ、私は、戦略石油備蓄を市場への十分な供給を確保するために必要な分量を放出することを承認した」と表明し、原油価格の安定に素早く手を打った。

 今回のイエメンからドローンによる攻撃は、距離にしても、精度にしても、また規模にしても、これまでの攻撃とは、まるで違う次元のものだった。

 なぜならばイエメンから、クライシスまで770キロもあり、アブカイクまでは1200キロの距離があるからだ。

 巡航ミサイルの可能性もあるし、イランからドローンが飛んできた可能性もある。

 しかしいずれにしても、今回のサウジの石油施設への攻撃によって、世界経済にとって、生命線である石油施設が、いかに脆弱であるかということが、露呈されてしまった。

 イラン問題を含む中東の状況が、これまでになく悪化している。我々の世代は、オイル・ショックの悪夢がよみがえってくるのである。

 中東の原油に88%も依存している日本経済は、死活問題となる。

 この危機に対処するために原油をアメリカから購入する。タンカーを守るための、有志連合に自衛隊を参加させる。原発を積極的に再稼働させるなど、いろいろな政策があるだろう。完


 

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