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「なぜ笑う」の異次元的背景

 「なぜ笑う」の小文は、戦後活躍したオピニオンリーダーであった清水幾太郎氏が、ある雑誌に寄稿したものである。

 それは「ロッキード事件」に関係した右翼の大物の私邸に、セスナ機で突っ込んで自爆した青年を、当時のマスコミなどが嘲笑したことに反論した内容だった。

 詳しくは1976年3月23日、午前10時頃、特攻隊スタイルの元俳優の前野光保(29)が、大物フィクサーの児玉誉志夫(65)邸の上空を何度か旋回した後に、機首を下げて2階のベランダに特攻して即死した事件である。

 児玉氏は、2階で療養していたが、1階に避難して事なきを得た。

 その前月にアメリカのロッキード社の航空機疑獄事件で、児玉誉士夫が、自衛隊への戦闘機の売り込みの秘密代理人であったことが発覚した。当然ながら巨額の報酬を貰っていたであろう。

 このことに義憤を覚えた前野青年が、欲にまみれた「児玉は、右翼などではない」として、「七生報国」と書かれた鉢巻きをして、「天皇陛下バンザーイ」と叫びながら児玉邸へと突っ込んでいったという。

 しかし清水幾太郎氏が「なぜ笑う」を書いた背景は、もっと深いものがある。

清水氏は、かつて安保闘争の時代に全学連の新左翼運動に、過剰なまでに共感し、その後、安保闘争の挫折とともに、敗北に打ちひしがれて、経済学や社会学の学者に戻っていった。

 そのような清水幾太郎を、丸山真男ら「進歩的知識人たち」が、保守に転向したことを激しく揶揄をした。

 だが同じく安保闘争を全学連とともに戦った吉本隆明氏だけは、挫折の中で、思想的に苦闘している清水氏の姿を見て、進歩的ジャーナリズムの中にいて、器用に暮らしている連中に、「誰が清水幾太郎を笑う資格があるのか」と鋭く批判し返したことがあった。

 そんな自身の辛さの体験もあって、清水氏が、前野青年のセスナ機での児玉邸特攻の失敗を、マスコミや国民から嘲笑されていたので、「なぜ笑うか」と寸言したのだった。

 清水幾太郎の「日本よ、国家たれ」は、アメリカにも、ソ連にも頼らない日本を確立しようとしたのである。そのためには「日本は核武装すべき」と提唱したのであった。

 清水氏は、新しい保守運動の中に、日本の将来の希望を見出そうとしていたのである。

 もう43年も前のことであるが、大川隆法総裁が、青年期に受けた衝撃として寸言を復活させたのだ。

 「一人の人間が身命を賭して、政治的行動を起こした時に、その善悪や成否は別にして、簡単にバカ呼ばわりはしてはならないし、人はその事実の前に、厳粛であるべきだということであろう。……ただ悪を見て義憤を起こす人をバカにし、何もしないことをもって、知恵ある者のごとく装う、冷めた人々の態度には共感できない。世を救わんとする人々を「なぜ笑う」。行動する人々を「なぜ無視する」。答えよ」

 実に鋭い詰問である。

 幸福実現党も立党して10年目である。地方議員は増えたが、国会での議席は、未だにゼロである。しかしこの国の政治を変えるために必死でチャレンジし続けているのだ。

 これを「なぜ笑うか」である。

 安倍政権の外交成果、特にトランプ・アメリカとの同盟関係の強化は評価できるが、「これだけ世界経済が減速しているというのに、あくまでも増税に固執する態度や中国の人権問題で、アメリカをはじめとする国が、非難の声を上げているのに、日本政府は、押し黙っている、中国を過度に恐れる態度は、何かおかしくはないだろうか?」

 だから勇気をもって本音を言う幸福実現党が、この国の政治には必要なのである。

 このブログのタイトルは、「なぜ笑う」の異次元的背景である。

 清水幾太郎の過去世は、大川隆法総裁によると、驚くことなかれ、韓非子である。その後、日本に南北朝の頃に北畠親房として生まれ、江戸時代の末期に頼山陽として生まれていたということである。

 であるならば、この「なぜ笑う」は、なおさら傾聴に値する言葉であろう。完

 

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