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30年後を迎えた「天安門事件」とは、いったい何だったのか④

198964日は、平和的な抗議運動を続けていた学生たちが天安門広場で大量虐殺された日である。

それから30年の歳月が流れる中で、531日に東京都内でも「六・四天安門事件30周年記念集会」が開催された。

中国側からは、当時、天安門広場の学生運動指導者の一人で、アメリカに亡命して、天安門民主主義大学学長を務める封従徳氏と、2008年に劉暁波氏とともに「08憲章」の草案作りに携わった元北京大学の教授で、アメリカ在住のエコノミストの夏業良氏、そして日本からは国際政治学者の藤井巌喜氏がパネラーとして登壇した。

 まず記念集会を始めるに当たって、天安門広場で亡くなった方々への黙祷が捧げられた。

最初に登壇した夏業良氏は、「中国経済の現状と民主化の行方」と題して講演を行った。

「米中貿易戦争ではアメリカが勝つ」と断言して、「中国の不動産市場、金融市場を見ると、中国経済の勢いは落ちているため、中国がアメリカに報復すると破滅に向かう」と指摘した。

また「中国政府は、アメリカとの関係が悪化する中で、日本との関係を改善し、アメリカとの貿易の損失を補おうとしているとし、日本政府に中国の意図を見抜くよう」にと警告した。

さらに「中国は、銀行の不良債権のリスクが増大し、2008年のリーマンショック時のような金融危機が起き、その際に民主化運動が起きる可能性がある」と予測した。

続いて封従徳氏は、「天安門事件30周年 今なすべきこと」と題して講演。封氏は天安門広場に最後まで残った学生の一人である。

封従徳氏は、当時を振り返り、「わたしたちの過ちは、民主化の要求をすれば、政府は改革を行うという夢を抱いていたことです。しかし、その夢は打ち砕かれました。天安門事件後も、西側諸国は経済を発展させることで中国は民主化するという甘い期待を抱きました。しかしこれはまったくの誤解でした」と述べて、この「天安門事件の教訓から、中国共産党に対してはリアリストであるべきだ」と強調した。

 封氏は、次のようにも語った。

 「中国共産党はナチスやソ連のように崩壊に向かうと思います。それがいつになるのかは予測ができません。なぜなら共産党政府は暴動を封じ込めるためにあらゆる資源を投じているからです。しかし数パーセントの中国の若者たちにインターネット等で影響を与えられることができれば、数万、数十万の若者が立ち上がることができます。彼らを導く目標をしっかりとつくり、第二の天安門事件とならないよう、つかんだチャンスを着実に民主化の力にしていきたいと思います」と決意を語った。

最後に「虎ノ門ニュース」でもお馴染みの、日本の国際政治学者である藤井厳喜氏が、「日米同盟で中国共産党帝国を打ち破れ!」と題して講演した。

1989年の天安門事件が起きた直後にソ連が崩壊しましたが、本来であれば中国共産党も当時崩壊すべきであった。しかし鄧小平氏の巧みな外交に騙されてしまいました」と悔しさを述懐した。

「他民族の弾圧や臓器狩りの実態を見るとき、共産党独裁政権は、人類共通の敵であり、日本の安全保障上の敵だと言えます。中国をここまで肥大化させたのは、我々にも責任があります」と反省して、

さらに「憲法9条を改正し、核武装していれば、単独でも(中国に)立ち向かえた」とし、「日米同盟を強化して、中国の軍国主義を打ち破るのは、人類の使命だと思います」と述べて、

「経団連のトップや財界の親中路線から日本のAIなどの最先端技術が流出することがあってはならない」と警鐘を鳴らした。

振り返ってみても、「天安門虐殺事件」後、日本は、円借款の凍結など、米欧とともに対中制裁に加わった。

しかし経済制裁を受けて国際的に孤立した中国に、いち早く手を差し伸べてしまったのが、日本の海部内閣だ。円借款の再開で、世界に先駆けて対中制裁の解除に動いてしまったのだ。

この日本に続いて欧米諸国は、中国への投資を急いだ。「経済的に豊かになれば、中国は民主化する」との幻想を抱いて、中国市場で儲けることばかりを考えて、虐殺の責任を問うことなく、鄧小平の中国独裁政権に手を貸してしまったのだ。

同じ年の89年11月には東西分断の象徴だったベルリンの壁が崩された。

2年後のソ連崩壊とともに、社会主義体制が終焉に向かう歴史的転換期であったにもかかわらず、このような日本や西側の甘い対応が、現在の習近平独裁中国を育ててしまったといってよい。今になっては悔やんでも悔やみきれないことである。

中国の民主化運動が武力弾圧された「天安門事件」から64日で、30年になることを受けて、ペンス米副大統領が6月中旬にも中国の人権侵害を批判する演説を計画していると言う。 

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中国の民主化を実現することは、安全保障上の脅威に直面する日本の国益そのものだ。

アメリカと「自由、民主、信仰」という普遍的な価値観を共有する日本の政治家も、ペンス副大統領のような演説を行い、中国の人権弾圧を批判し、民主化を求めていくべきであると思うが、それができるのは、幸福実現党の釋量子党首ぐらいしか見当たらないのである。

「天安門事件」の今日的意義とは、弾圧され続けている中国の国民が、「このまま習近平政権の人権弾圧に沈黙してしまうのか?あるいは立ち上がって独裁政権を崩壊させて、『自由、民主、信仰』を勝ち取るか?」のどちらかである。

その選択によって人類の運命がかかっているといっても過言ではないだろう。完

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