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どこまでやるかトランプ大統領、強気の米中貿易戦争を仕掛ける⑤

 中国共産党と習近平主席の権力支配の正当性は、これまでの好調な経済成長に支えられて来たが、もし現在の米中貿易戦争で経済危機が起こるならば、その正当性は一気に失われることになるだろう。20170725-053103263[1]

 その米中貿易戦争は、今のところ中国に分が悪い。例えばアメリカ産の大豆に25パーセントの関税をかけたが、値上がりがあった価格分は中国政府が補助金を出すと決めた。

 一方のアメリカは、農家への大型支援策で守り、余った大豆は交渉によってEUが買い取ることが決まった。これでトランプ大統領は「約束を守る男」として支持率が50パーセントに上がった。

 米中貿易戦争によって中国は、対米輸出が大きく減って人民元の下落に歯止めがかからない。上海株も値下がり続けている。資本逃避も加速しつつあり、海外の借り入れによって外貨準備を維持するしかないが、人民元安になって対外債務の負担は増えるばかりだ。

 一方のアメリカは、ドルが絶好調で切り上げられて、ニューヨーク株価も値上がりし続けている。

 米中貿易戦争で、早くも中国は負けつつあり、経済の減速が、さらに進んだ場合には人民元の為替レートを大幅に切り下げなければならなくなる。そうすれば何とか中国ので輸出競争力を維持できるが、アメリカからは中国が為替を操作しているという疑いをもたれて、為替操作国に認定されかねない。

国内においても、これまで表に出てこなかった銀行の巨額の不良債権が現れて、企業が次々に倒産に追い込まれて、国民の雇用が大量に失われてきた。

このように習近平主席は、トランプ大統領が仕掛けた米中貿易戦争によって予想外のダメージを受けて、経済的に追い詰められて、終身独裁になったところで最大の試練を迎えている。eight_col_051_XxjpbeE001088_20171018_TPPFN0A001[1]

 そもそも毛沢東による文化大革命の大惨劇を2度と繰り返さないために、最高指導者であった鄧小平が、個人崇拝や終身独裁制を禁止したのにも関わらず、無理矢理、憲法改正させて終身独裁者となった習近平主席に対する国内の潜在的不満は大きい。

 独裁権力を全面的に手中に収めた習近平主席が、政治・経済・軍事・思想・文化に至るまで統制したために、中国はかつてないほど硬直し危機を招来してしまったのだ。

 とりわけ経済においては、米中貿易戦争を引き起こして対米輸出が激減して、GDPが下がり、中国経済を深刻な危機に陥れている。

 また「一帯一路構想」によって参加国のインフラ整備にAIIBが巨額の融資を投入したが、金利が6パーセント以上と高金利のために、債務不良になった国から港湾などを租借する阿漕なやり方が「経済による植民地化」として各国から非難されている。

さらに軍事においては、南シナ海の7つの人工島を強引に軍事基地化をしたために、アメリカが、日本・フィリピン・マレーシア・ベトナムなどの東南アジア諸国と統一戦線を形成して、インドやオーストラリアまで巻き込み、さらにはイギリスやフランスまで自由の航行作戦に参加させるなど対中包囲網を作らせてしまった。

これらすべては終身独裁者となった習近平主席の驕りととして世界覇権への野心とアメリカへの挑発的な態度が、トランプ大統領とアメリカ議会とアメリカ国民の憤激を呼び起こして、中国経済を根底から揺さぶるような米中貿易戦争に至ってしまったのである。

習近平主席は、トランプ大統領が、ここまでの貿易戦争をやるとは思っていなかったようで、完全に見くびってしまったツケである。

8月初旬から避暑地である河北省の北戴河で党の最高指導部の長老と習執行部による会議が行われる。

すでに江沢民・胡錦涛・朱鎔基・温家宝の連名による「党内は、今個人崇拝や左派的急進主義などの問題があり、早急に改める必要がある」との意見が提出されているという。

これまでの「習近平主席のやりすぎ」が責められて、今後の中国の進路をめぐって長老グループと習派との激突が起こる可能性さえある。

たとえ習派が長老グループを抑え込んのだとしても、これまで独裁者に抑えつけられていた反習近平派や貧富の格差を味わっている国民の不満や弾圧されているウィグルまでも抑えることが果たしてできるであろうか?

はっきり分かっていることは、いくら強大な権力と恐怖心で国民の不満を抑えつけても、心の中までは支配することはできないということである。

もし習近平主席が、これまでのような強引な間違った政策を改めないで、独裁権力で中国共産党への不満を抑え込もうとしたならば、相当ヤバイことになるだろう。

なぜならば一度火が付いたならば、燎原の火のごとく広がっていく傾向性のある中国人のことであるので、国内は大混乱に陥るからである。

インターネットやスマホが普及した現代、何が起こるか分からないのである。

中国の歴史を見れば、そろそろ独裁皇帝に対する易姓革命が起こっても一向におかしくはないからである。完

 

 


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