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どこまでやるかトランプ大統領、強気の米中貿易戦争を仕掛ける③

 トランプ政権には、ポンぺオ国務長官とボルトン安全保障担当補佐官の2人の強硬な保守高官がいるが、それに加えてナバロ通商担当補佐官がいる。

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       ナバロ通商担当補佐官 

 ナバロ氏は「中国はトランプ大統領の固い決意を過小評価してきた。これまでトランプ政権が協議を通して中国に貿易不均衡や不公正取引の是正を求めてきたが、何の進展もなかった」と、これまでの中国側の対米貿易の対応を厳しく批判した。

 「これは貿易戦争であり、中国は、アメリカよりも失うものが多いだろう」と、「ナバロ戦略」と言われる「対中貿易戦争」と「通貨戦争」と「投資規制」を推し進めていく強い決意を示した。

 「対中貿易戦争」の司令塔であるナバロ通商担当補佐官が、特に問題視するのは、中国の知的財産権の侵害である。それはアメリカ企業のハイテク技術を盗んで、中国がハイテク覇権国になろうと目論んでいるからである。

 6月15日、トランプ大統領は、「知財に500億ドルの対中関税を課すことになる。長年不公正に扱われてきたんだから、これはやらなきゃいけないことだ。もし中国が報復すれば、さらなる追加関税に踏み切る」と表明した。

 この知的財産権侵害に対抗する対中報復策として、通商法301条に基づいて約1300品目の中国製品に25%の追加関税を貸す措置を発動したのである。

 これに対して中国外務省は「もしアメリカが一方的に保護主義の措置を取り、中国側の利益を損なえば、我々は直ちに対応する。アメリカが追加関税を発動した場合は、双方が合意した、あらゆる成果は無駄になる」と警告した。

また中国は「この種の極限まで圧力をかけ、ゆすり取るようなやり方は、米中貿易協議での共通認識に反するだけでなく、国際秩序を失望させるものだ。アメリカは関税の手段を乱用して、世界各地で貿易戦争を引き起こし、世界の貿易秩序を著しく破壊しようとしている」と、トランプ政権を激しく非難した。

 しかしアメリカは、これまで中国こそがWTOの国際ルールを無視して不公正に支配してきたのであるから、今の貿易秩序を破壊して、正常な貿易体制に戻そうとしているのである。

 トランプ大統領は、中国が報復した場合には、中国のスマートフォンなどの通信機器最大手(世界3位)の華為(ファーウェイ)への制裁も検討しているという。

すでに同じスマートフォンの通信機器メーカーZTE(中興通訊)がイランに密貿易していたのが発覚して7年間の停止処分にされた。

ZTEは、アメリカ政府に罰金10億ドル(約1100億円)を支払うとともに担保金4億ドル(約450億円)を納めて取引再開が認められた。

このようにトランプ大統領が、アメリカ並びに世界の景気リスクを冒してまでも米中貿易戦争に突き進むのは、アメリカ流の正義に基づく貿易体制を主張しているからである。

 しかしそれだけではない。対中貿易の黒字が、中国の「一帯一路構想」や南シナ海の人工島の軍事基地化など中国の投資や軍事力の拡大に使われて、アメリカの世界覇権を揺るがしかねないからである

トランプ大統領の言う「アメリカ・ファースト」とは、アメリカの国益が一番大事であるととともに、アメリカが世界で一番であることを確立させることである。

すなわちアメリカは、覇権国の威信にかけて、中国が経済力や軍事力で世界の覇権を握ることをこのように断じて許さないのである。20170725-053103263[1]

 米中貿易戦争は、どちらの国が世界の覇権を握るかという殺傷なき経済戦争であり、「世界は、米中覇権戦争の時代に入った」ことをはっきりと知るべきであろう。

 この米中覇権戦争を目の前にして、日本も、これまでのように平和ボケしていては、この激しい時代を生き残ることはできないだろう。完

 

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