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どこまでやるかトランプ大統領、強気の米中貿易戦争を仕掛ける②

 トランプ大統領がホワイトハウスにて直轄する「アメリカ通商代表部」のライトハイザー代表は、「次の段階はアメリカの技術を買おうとする中国の投資を規制することだ。これは中国に圧力を強めて不公正な貿易慣行を食い止めることが狙いだ。中国は、これまでの不公正な産業政策を変えて市場を開放するべきだ。トランプ大統領のやり方は正しい。貿易において中国はアメリカの真の敵だ」と、はっきり言い切った。  

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      ライトハイザー代表 

 ただし中国とのディール(取引交渉)は続ける考えである。このようにアメリカは、中国側が自由貿易のルールを公正に守るように激しく揺さぶっているのである。

 この米中貿易戦争は、おそらくアメリカが勝つであろうと思う。

なぜならばトランプ大統領とアメリカ通商代表部が必勝の戦略を持っているからである。その必勝の戦略を分かりやすく3点に絞って述べよう。

アメリカの対中輸入額は、対中輸出額に比べて約4倍である。

と言うことはアメリカの対中輸入関税と中国の対米輸入関税が同時に課された場合、単純計算しても、中国の受ける打撃のダメージの方が4倍大きいということになる。

しかもアメリカのGDP(20兆5千億ドル)は、中国のGDP(12兆6千億ドル)と約1・8倍であるので、打撃は、もっと大きくなるであろう。

アメリカが中国から輸入している理由は、単に「製品が安いから」である。

アメリカが関税をかければ対中輸入は激減して、代わりに他の国からの輸入やアメリカの国内生産が増やせばよいだけである。

それに対してアメリカの対中関税が中国に与える打撃は大きなものとなる。

なぜならば中国は、対米輸出が大幅に減少すれば、企業が倒産し、大量の失業者が出ることが予想されるからである。

③さらに米中貿易戦争によって対米輸出が減少すれば、中国の外貨債務が増えて金融危機になりかねないことである。

じつは中国の国有企業は、世界でも一番の隠れた借金依存型経営で、国内外からの債務は、昨年末に20兆ドル(約2100兆円)を超えているので、対米輸出が減少するならば企業の債務不履行が続出しかねないのである。

それを防ぐためには人民元を切り下げるしかない。しかし人民元を切り下げれば、上海の金融市場が大きく揺れて巨額の資本が逃げていかざるを得ない。

このように中国経済は巨大に見えるけれども、実体経済は実に脆弱なのである。トランプ政権は、その中国経済の金融の弱点を突いてくるであろう。

6月18日トランプ大統領は、中国が不公正な貿易慣行を改めることを拒否し、再び報復関税をかけてきたので、「中国による知的財産権侵害で、新たに2000億ドル分(約22兆円)の輸入製品に10%の制裁関税を検討するように」と通商代表部に指示した。_100807827_trump_getty_11[1]

 これで2500億ドル分の製品が追加関税となる。

 案の定、上海市場の株価が下がり、人民元も安くなり始めた。このように金融市場が大きく揺れ始めて、それに伴って世界経済も大きなリスクとなる恐れがある。それでもトランプ大統領は、あえて対中貿易戦争を継続しようとしているのである。

 このようにトランプ大統領は、ひるむことなく、報復関税をかけて、規模が拡大していく米中貿易戦争を恐れない覚悟である。

 このトランプ大統領の本気度を日本も世界も知って、新たな対米貿易戦略を練らなくてはならないだろう。続く

 


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