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マレーシア首相マハティールの対中国重視から対日本重視への大転換[ニュー・ルックイースト]

  5月9日、マレーシアの選挙で、マハティールの率いる野党連合が過半数を獲得して勝利した。「これは予想しなかったことだ。我々は選挙に負けると思った」と、92歳になって首相に返り咲いたマハティールは興奮気味に語った。796bab042face8a5ec14bd4e163ca142[1]

 すぐさま選挙公約である消費税を廃止した。さらに前ナジブ政権が負の遺産として残した28兆円以上に膨らんだ債務削減の財務再建にも取り組んだ。

「もし前ナジブ政権が続いていたら、マレーシアの国は破綻していただろう」と語るほど、中国との共同で進めた巨額の大型インフラ計画を「規模を縮小するか、中止する必要がある」として全面的な見直しに入った。

その一番大きなインフラ計画が、クアランプールとシンガポール約350キロを90分で結ぶ「マレー半島高速鉄道建設計画」である。

 また港湾建設や南東部の人工島建設などの中国融資トラップによる「一帯一路構想」関連の大型プロジェクトも中止させた。

「大金を持って現れ、それを貸してやるというのが、中国のやり方だ。だが考えるべきだ。どうやって金を返すのかと」

「一部の国々はプロジェクトに目を奪われ、返済の部分を無視する。そして、いつの間にか国の大半を失うのだ」と、マハティール首相は批判した。  20150805-OYT8I50045-N[1]

すなわち中国のやり方は、相手国に6パーセント以上の高い利子で金を貸してやり、債務不履行に陥れば、土地やインフラを収奪する。これは経済にかたちを変えた植民地化である。

このままいけばマレーシアは、中国に身売りをしなければならなかったのをマハティール首相が国を救ったのである。いやマレーシアの国民が目覚めたのである。

大型インフラ建設の利権に絡んだ汚職・収賄でナジブ前首相夫妻をはじめとする政府高官や大企業人たちが次々に摘発され逮捕された。

そしてマハティール首相が、財政再建計画で頼ってきたのが、かつてマレーシアの首相であったときに「ルック・イースト政策」を掲げてモデルにした日本である。

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 シンガポールで「米朝首脳会談」が行われて世界の耳目が集まっていた6月12日に、マハティール首相が来日して安倍首相と首相官邸で会談した。

「マレーシアは、今後、日本の経済協力を得ながら財政再建をしていきたい」と、対日本重視政策へ転換していくことを明確に表明したのである。

そして南シナ海の軍事拠点化を進める中国に対しても、日本と防衛協力と海洋安全保障で連携していくことを確認した。

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すでに中国の南シナ海にあるミスチーフ、スビー、ファイアークロスの人工島は港湾施設が整備され、2000人規模の兵士が駐屯できる施設が作られている。また電子戦システム、地対空ミサイル、対艦巡航ミサイルなど発射拠点として完全な軍事基地化されている。

  中国3[1] 

これらの中国の南シナ海の急激な覇権的拡大に対して、2017年11月にトランプ・安倍会談で、法の支配、個人の権利、航行・上空通過の自由の3原則による国際秩序を日本とアメリカで共同して立て直していこうという方向性が打ち出された。いわゆる「自由で開かれたインド・太平洋戦略構想」である。

日米と印豪の4か国を軸にベトナム、マレーシア、フィリピンを加えた国々が協力して、中国の覇権抑止戦略をしていくのである。

北朝鮮の「核の非核化」問題の次は、「中国の南シナ海問題などの覇権拡大の野望を阻止することである。

 中国による経済支配から離脱したマレーシアから中国の覇権拡大に対する反撃が始まったのである。これはアジアや世界にとっても大きな転換点となっていくことであろう。完

 

 

 

 

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