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昭和は、遠くなりにけり、②『君たちはどう生きるのか』を読んで人生を考えた

昭和の時代に活躍した人たちが、どんどん亡くなっていく。じつい寂しいものであるが、「この世のすべてのものは、過ぎ去っていくものである」という「諸行無常」の法則に、人は逆らえないものである。、

著者も「自分たちが生きてきた昭和とは、どのような時代であったか?」を様々に経験してきた。

人生とは、「いかなる人と出会うかによって大きく違ってくる。また人との関わり合い関わり合いの中で、如何に自分の存在意義を見出せるか?」である。

幸いにして、よき人と出会うことができ、それなりに自分の存在意義を見出せたことには感謝している。それは人生において、様々な試行錯誤して、ようやく一つの正しいと思われる道にたどり着けたからである。

昨今では漫画『君たちはどう生きるか』羽賀翔一が、200万部突破のベストセラーとなった。

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原作は、昭和12年に出版されたもので、児童文学者で、雑誌「世界」の編集長だった吉野源三郎が書いたものである。これほどのベスト・セラーとなるのは珍しく、時代を超えて書いているものが共感されるということは素晴らしいことである。

主人公は、中学2年の「コペル君」こと、本田潤一君で、お父さんを3年前に亡くして、母方の叔父さんと、日々の様々な問題を通して考え、アドバイスをしてもらいながら、生きて行くことの意義を見出していくというストーリーである。

「コぺル君」というニックネームの通り、「天動説」から「地動説」を提唱した「コペルニクス」のように、まず自己中心的な世の中の見方から、世の中の一人が自分であるという見方に転換するのである。

またコぺル君は、学校で、友達がいじめられた時に助けるという約束を破って裏切ってしまう。その罪悪感と裏切った友達に、どうしてよいのかわからずに、学校に行けなくなる。

その時、叔父さんからの手紙のアドバイスで、

コぺル君の存在によって、他の誰かの役に立ち、喜びを感じてもらうように生きていくことを学んだ。その、いじめ事件の後、何事も自分で考え、決断していくようになった。

コぺル君は、「人は、どう生きたらよいのか」を考えながら成長していくのであるが、ところが、叔父さんは「一人一人が、それぞれ自分の一生をしょって生きてゆくということに、どれだけ意味があるのか、どれだけ値打ちがあるのか、ということになると、僕は、もう君に教えることができない」と、コぺル君に告げるのである。

それは「『一人一人が自分で考えて答えを探し出さなければならない』と言うのか、あるいは『もう叔父さんには、生きる意味が分からない』と言うことなのか?」肝心なところで立ち往生してしまうのである。

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著者は「君はどう生きるのか」よりも、「人は、何のために生きるのか」という根源的な問いに答える方が、もっと大事であると思うのである。

宗教的に言えば「人は、どこから来て、死後どこに帰るのか」ということである。

人生には基本的に外してはならない「真実」というものがある。その「真実」とは、「人間は死んだら終わりではない。この世がすべてではない」ということだ。「あの世があり、人間は霊として生きている」という「真実」があることだ。

はなはだ逆説的であるが、その前提があって「人生をいかに生きるか」という一人一人のテーマがあると「異次元歴史ミステリー」のブロガーである著者は考えている。そうでなければ、人生の本当の意義など見出せるものではないと思うからである。

「あの世があり、人は霊である」というのは、もちろん宗教が教えることである。しかし昨今の宗教は、そのことを教えなくなってしまった。

伝統仏教なども「真実」が分からなくなってきているようである。例えば釈尊が説かれた「生老病死」という「四苦」についても、誰もが避けることができない人生の苦しみであるという答えだけでは不十分である。

「人は、なぜ生まれ、老い、病にかかり、死んでいくのか?」という奥にある答えは、「肉体が、本当の自分ではなく、不滅の魂こそが、本当の自分であることを知り、あの世があることを知って、この世を魂修行のために生きていくことである」

その釈尊が悟った真理を教えないのは、仏教界が本来の使命を果たしていないという意味で、堕落の極みに陥っていると言わざるを得ないのである。

この世では、人は、それぞれの人生があり、様々な仕事や経験を積んでいるであろうが、いずれ誰もが死を迎えて、あの世に旅立っていくのである。そして、それぞれの生きた思いや行為によって、あの世の行き先が決まるのである。

あの世があるならば、「この世で、どのように生きなければならないか」を決められるし、「死ぬまでの間、後悔しない生き方とは何か?」という問いに対して、自分で答えを出せるということでもある。

それが著者の「君たちはどう生きるか」の答えでもある。原作者の吉野源三郎氏は、唯物論者で、左翼の作家であったので、そこで立ち止まってしまったのであろう。

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宗教的な筆者とは、人生観が異なるもので、これは、あの世があると信じる者と、信じられない者との違いでもあろう。しかし、どちらの人生観を持った方がよいかを考えてみたらよい。

「読者は、どのように思うであろうか?」

やはり人生を深く考えて、後悔のないような人生観を持って生きなければならないと思うのである。

いずれにしても「昭和は遠くなりにけり」で、すべての人が、あの世に近づいていくのは確実なことである。 完

 

 

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